なぜ、人は変化を拒むのか? 不安との向き合い方

しごとのみらいの蓮井恵一です。

「やりたい」とか「頑張ろう」と思っていても、怖くて行動に移せないということはありませんか?

それも仕方のないことかもしれません。

実は、人間には「心理的ホメオスタシス」という、一種の防衛本能のようなものがあります。ホメオスタシスとは、動物が体温などを「外部の環境にかかわらず、一定の状態を保とうとする調節機能」のことで、心理的ホメオスタシスとは、「変化をできるだけ少なくして、一定に保とうとする力」です。

つまり、人はもともと、変化を拒むようにできているのです。

変化を拒む正体は、「不安」です。遺伝子調査の結果では、日本人の不安遺伝子の保有割合は約8割で、世界でも断トツに高いと言われています(※)。

※ 出典:クラウス-ピーター・レッシュ「サイエンス」1996 
中村敏昭「アメリカン・ジャーナル・オブ・メディカル・ジェネディスク」1997
不安遺伝子保有は日本人80.25%、中国人75.2%、台湾人70.57%、スペイン人46.75%、アメリカ人44.53%、南アフリカ人27.79%となっている。

遺伝子の働きであるため、不安から逃れることは不可能に近いです。だったら不安を無くそうとするのではなく、不安を受け入れ、上手く付き合う方法を考えませんか?

まずは、「不安や心配事が実現する確率」についてみてみます。アメリカのミシガン大学の研究チームが調べた研究結果によれば、

  • 不安や心配事の80%は実現しない
  • 実現した20%のうち16%は自分で解決できる内容

となっており、不安や心配事のうち、96%は気にする必要がないということでした。

「でも、4%は的中するじゃん」と思った方は、状況を客観的に評価できる人です。不安は、状況の客観的な評価に役立ちます。周りに流されないで物事を客観的に見ることができるため、事前に準備をすることでパフォーマンスが向上します。

また、不安は挑戦している証拠でもあります。誰でも新しいことに挑戦するのは不安があります。挑戦と不安はセットです。
と言っても、不安あると二の足を踏んでしまいますよね?

人はすぐには大きく変われません。不安を感じながらも、一歩でも前に進む行動が大事だと思います。失敗しても引き返せる程度の挑戦から始めましょう。「変化」でなく、「進化」を楽しみながら。

実は……このブログは、わたしにとって人生初のブログです。自分の考えを発信することに恥ずかしさなどの不安がありましたが、「見てくれた人に役に立つこと」を意識して発信することが自分の成長につながると思い、55歳にして初めてブログを書いてみました。

投稿者プロフィール

蓮井恵一
蓮井恵一
1967年生まれのバブル世代 兵庫県西宮市在住。「凹んでいる人を支援・勇気づけることで自分も幸福感を感じる」をモットーに、大阪本社の中堅機械メーカーである株式会社日阪製作所にて、働きがい支援室という部門を立ち上げ、社員のウェルビーイングに取り組んでいる。組織開発や相談窓口などの業務に従事し、ピアボーナスUniposの導入や経営理念再構築・浸透プロジェクトの企画・運営などの活動は一部メディアにも取り上げられている。

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