誰かに話を聞いてほしい!相談相手を見つける6つの選択肢
竹内さんって、しごとの話を聞いてくれるんですって?
そうですね。何かお困りのことでも?
実は、会社の中に相談相手がいなくて……竹内さんに相談に来る人って、結構います?
結構いますよ。
じゃあ、僕も相談にのってもらおうかな。
いつでもどうぞ。
ある管理職の方との会話です。
筆者にも経験がありますが、胸の内にある「この気持ち」を分かってくれる人が周りにいないのはなかなかツライですね。
同じ立場の人が周りにいないという状況もあるでしょうし、立場的に本音を話せないという場合もあります。中間管理職の方はそうではありませんか?経営者も意外とそうです。
「家族に話せばいい」「友達に話せばいい」という方もいますが、関係が近いとなかなか話せないもの。
一方、悩みごとやストレスをこころの内に抱えたままにしておくと、精神的にまいってしまうこともあります。できることなら、早い段階で胸の内を誰かに話したいものですね。
そこで、話すことのメリットと、話し相手が近くにいないときの対応について考えてみました。
話すことによって得られるメリット
ところで、自分の本当の気持ちを話すことによってどのようなメリットがあるのでしょうか。整理してみました。
話すとスッキリする
単純に、話すとスッキリできます。私の知人は、「話すことで、内に抱えているものを(手)放すんです」と言っています。
分かってくれる人がいると癒される
「そういうことってあるよね。分かる分かる」――自分の気持ちを分かってくれる人がいるだけで癒されますし、「自分だけじゃないんだ」「みんな同じなんだ」と思えると、気持ち的にずいぶん楽になりますよね。
話していると、頭の中が整理できる
こうして文章を書いているときもそうなのですが、自分の考えを頭の中に留めておくよりも、言葉にすることによって改めて自分の気持ちが分かり、頭の中が整理できます。
第三者からの何気ない問いかけが、新しい視点をくれる
「ところで、どうしてそれをしようと思ったの?」「本当はどうしたかったの?」などのように、第三者から問いかけられることによって、「あれ?どうしてだろう?」と考え始めます。新しい視点があることが分かったり、自分の中の矛盾に気がついたりすることもあります。
自分と同じ境遇を乗り越えた人の言葉は、壁を乗り越える勇気をくれる
最後は「話をする」ということから少し離れてしまいますが、自分と似た境遇にいたことがあり、それを乗り越えた人が目の前にいるというだけで、「自分もきっと乗り越えられる」という勇気が湧いてきますね。
身近に話し相手がいないとき、どうすればいい?
では、身近に話す人がいないとき、どうすればいいのでしょうか。少し考えてみました。
セミナーや勉強会に参加してみる
セミナーや勉強会に参加する人は、「何かしらの課題を持っていて、それを解決したい」と思っています。そのため、同じ環境におかれている社外の人と出会える可能性があります。たとえばあなたが中間管理職で、部下とのコミュニケーションに悩んでいるなら、管理職向けのコミュニケーション講座を探して、参加してみるのもいいでしょう。筆者の場合は、このような出会いを通じて出会った方と話す機会が多いです。
似たような境遇、もしくは、異業種のコミュニティに参加してみる
セミナーや勉強会ほど堅苦しくなくても、インターネットを検索してみるとさまざまなコミュニティがあります。似たような境遇の方が集うコミュニティもあるでしょう。逆に、異業種の方と話すことで、多様な考えがあることが分かり、頭が整理できることもあります。多くのコミュニティは、現代人が忘れかけている「人のつながり」を再生しようとしていますから、話す機会も得られることでしょう。
クラブやスナックに行く
少しお金がかかりますが、クラブやスナックに行くのもいい方法です。クラブやスナックのママやマスターは、毎日いろんな人間模様に触れています。ご自身もさまざま苦労や挫折があって今があるのかもしれません。また、スタッフをまとめていれば管理職的な立場、お店を切り盛りしているのなら経営者としての顔もあります。何度か通ってなじんできたら「ママ、ちょっと悩み事があるんだけど話聞いてもらっても、いい?」と言って、話を聞いてもらいましょう。
たまには、飲みたい夜もありますしね。
※参考:なぜ社長はクラブに通うのか
美容院に行く
美容師さんの中には、「聞き上手」な方がたくさんいます。髪の毛を切って外観もスッキリすると同時に、「最近、ちょっと上手く行っていないんですよね~」なんて話してみると、内観もスッキリできるかもしれません。
シェアハウスやコワーキングスペースに行く
意外に思われるかもしれませんが、シェアハウスやコワーキングスペースを覗いてみるのもいい方法です。シェアハウスやコワーキングスペースをやっている人の多くは、「リソースをみんなでシェアしよう」というやさしさがあります。また、そのような場をつくろうと思う背景には、既存社会への違和感や、自身のさまざまな体験があります。あるシェアハウスやコワーキングスペースに携わっている方は、「いろんな方が相談にやってきます。話をするって大事です。ぜひ相談に来てください」と言っています。
※参考:シェアハウスから始める「共有とコミュニティー」の新しい働き方
専門家を尋ねる
コーチングのサービスを使うのもいい方法です。多くのコーチがそれぞれ得意なテーマを持っているので、その人のブログやメルマガを読むなどして、人柄を知り、課題に合ったコーチを選ぶといいでしょう。ただし、コーチングは少し高いのがネックですね。
まとめ
自分の本当の気持ちを話せる人の存在は貴重だなと思います。周りに話せる人がいなければ、目をもう少し外に向けてみるといいかもしれませんね。
投稿者プロフィール
- 1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。
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