トラブル発生時に関係者の意識をポジティブに導く解決志向アプローチ

ビジネスの現場ではさまざまなトラブルが起こります。

トラブルが起きると、関係者の意識はネガティブになりがちです。すると、チームの士気が落ちて、益々ネガティブな状態になってしまいがちです。

できるだけ早く問題が解決できるように、関係者の意識を導きたいものですが、どのような言葉を掛ければいいのでしょうか。

そこで、この記事では、トラブルが発生したときに関係者の意識をポジティブにリードする解決志向アプローチについて解説します。

トラブルが起こったときの一般的な言葉のかけ方

トラブルが発生したとき、一般的には「なぜ、その問題が起こったのか?」という原因を分析しようとすると思います。そこで、次のような言葉をかけます。

  • 何が悪かったのですか?
  • なぜ、このようなトラブルが起こったのですか?
  • どのように失敗したのですか?
  • なぜ、そんなことをしたのですか?
  • なぜ、それをしなかったのですか?
  • 誰の責任ですか?

原因を探りたくのも当然のことです。

しかし、このような「原因分析の問い」は、相手の意識を失敗に向けさせてしまいます

解決志向アプローチは、問題の解決に意識を向けさせる

一方、次のような「解決誘導の問い」は、相手の意識を問題の解決に導き、可能性や選択肢を広げます

  • この問題を解決するには、どうすればいいですか?
  • 最終的には、どんな結果を目指しますか?
  • それができているということが、どのようにしてわかりますか?
  • 今回の出来事で学んだことは何ですか?
  • (問題が解決した後に)次の機会に、新しいやり方を試すとしたらどんな方法がありますか?

これを図で表現すると、次のようになります。

問題分析の問いは「なぜ?」、解決誘導の問いは「どうすれば?」と覚えておくと便利です。

相手に書ける言葉次第で、問題に意識を向けることもできれば、解決に意識を向けることもできます。問題分析も大切ですが、問題に意識を向けると雰囲気も悪くなりがちですが、解決に意識が向けば、関係者の意識を前向きに導くことができます。

投稿者プロフィール

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

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