「コミュニケーション&ストレス対策研修 in 佐渡」を開催しました

しごとのみらいでは、「仕事を楽しくする」「楽しくはたらく人を増やす」をテーマに活動しています。その一環として、いま、社会問題になっている「労働者のストレス対策」に取り組んでおり、自然、農業、文化をはじめとして、地域のリソースを生かしたストレス改善プログラムを開発しています。

2017年3月10日~11日にかけて、試験的な取り組みとして、新潟県佐渡市にて「コミュニケーション&ストレス対策研修」を開催しました。

会場は、鼓童 佐渡太鼓体験交流館 深浦学舎です。

研修テーマ

これから新入社員を迎える時節柄、研修では主に次のテーマを扱いました。

  • 1日目:働きやすい職場を作る先輩社員としてのふるまい方(周囲とのコミュニケーション)
  • 2日目:ストレスを抱えたときの対処法(自身とのコミュニケーション)

また、からだを動かすことでストレス改善に役立てていただくために、太鼓体験とウォーキングを行ったほか、1日目の夜は交流会を開催しました。

研修内容

1日目

コミュニケーション研修

コミュニケーション研修では、つぎのようなカリキュラムで行いました。

  • 働きやすい職場づくりとコミュニケーション
  • これまで働いてきた中での課題の洗い出し
  • 現状のままだと起こるリスク
  • 私たちの「職場の理想像」
  • 伝えにくいことを分かりやすく伝えるポイント

いま、社会で起こっている問題や、筆者が職場で実際に体験したネガティブなできごとを共有しました。その後グループになり、参加者の職場でおこっている課題の洗い出しを行い、それによって将来起こりうるリスクを想定した上で、必要なコミュニケーション能力について、ワークを交えて解説しました。

太鼓体験によるストレス改善

研修後は、鼓童文化財団佐渡太鼓体験交流館(たたこう館)に移動し、太鼓体験によるストレス改善を行いました。

鼓童文化財団では、エクサドンという取り組みを行っています。エクサドンとは、「エクササイズ(運動)」+「佐渡」+「ドン(太鼓の音)」を合わせた造語で、太鼓と芸能を愉しむ心と身体活動を中心とした健康増進、介護予防フィットネス・プログラムとして開始されました。

講師の「しんちゃんせんせい」こと十河伸一先生の明るく、軽快なトークで場はなごみ、普段触れることのないような太鼓をたたいたり、参加者全員で合奏したりと、楽しいひとときを過ごしました。

太鼓は想像以上にいい運動になります。思いっきりたたけばストレス改善にも効果的です。

交流会

太鼓体験の後は交流会を行いました。地域の皆さんに佐渡の地のものを使った手料理を作っていただき、おいしい料理とお酒を楽しみました。地域の方との話にも花が咲きます。会はたいへん盛り上がり、2次会、3次会と交流を深めることができました。

せっかく参加する研修です。楽しさも大切ですよね。

2日目

体操&ウィーキング

6時30分に起床。食事前にラジオ体操を行い、海までウォーキングを行いました。往復1時間の道のりはいい運動になり、自然の中を歩くことで気分転換になりました。また、佐渡独特の景観に地域を知る機会にもなりました。

朝食

ウォーキングの後は朝食です。こちらも地域のみなさんの手作り。前述の「エクサドン」にかけて、地域の食材を使った健康的なエクサ丼を開発されているそうです。

ストレス研修

2日目の研修は、自身のストレス改善を扱いました。次のカリキュラムで行いました。

  • 労働者が抱えるストレスの現状
  • 心が折れる「真の原因」と解決策
  • 「やわらか頭」の作り方

労働者のストレスが社会問題になっています。その対策として2015年12月より、50名以上の事業所ではストレスチェックが開始され、現在も政府レベルで働き方改革が議論されています。

現状を把握する上で、ストレスチェックは大切かもしれません。また、医療の力も必要かもしれません。けれども、ストレスの根本原因は過度な仕事や人間関係、物事の捉え方にあります。

そこで、「ストレスの根本原因を解決するためにはどうすればいいか」を解説し、具体的な解決策を、ワークを交えて紹介しました。参加者からは、「頭を使ったが、物事の捉え方を変化させることで感じ方がずいぶん変わる」という声が聞こえました。

研修プログラムを終えて

本プログラムは、実務に役立つコミュニケーションスキルやストレス対策の知識を身に着けられることに加えて、自然、農業、文化など、地域が持つ素晴らしいリソースを生かすことで交流人口を増やし、地域を活性化することもテーマとして掲げています。

また、「楽しさ」や「癒し」も大切にしたいと考えています。

今回は試験的な試みでしたが、参加者の声を踏まえてコンテンツのブラッシュアップを重ね、多くの人に、企業に、そして、地域に役立つプログラムにしていきます。

謝辞

本研修を実施するにあたり佐渡地域観光交流ネットワークからは研修における企画、プランニングでご協力いただきました。また、太鼓体験では鼓童文化財団のみまさまに大変お世話になりました。さらに、新潟ろうきん福祉財団自立した持続可能な地域社会創造事業にもご協力いただきました。感謝いたします。

投稿者プロフィール

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

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