失敗しないコミュニケーション講座選び4つのポイント
職場環境や人間関係がギスギスしている職場はとても多いと思います。
問題に気づいている方ほど、状況を何とかしたいと思う方ほど、コミュニケーション能力を身につけたい、改善したいと思われるでしょう。
一方、「どこで何を学んだらいいか分からない」「受講料が高額で二の足を踏んでいる」お悩みではありませんか?筆者も似た経験があります。そのお気持ちがとてもよく分かります。
そこで、実際にご質問をいただいたYさんの内容を元に、コミュニケーション講座と団体選びのポイントについてまとめました。
Yさんからの相談内容
Yさんの相談の概略は次のとおりです。
- 職場がギスギスしていて離職率が急上昇している
- コーチングやNLPを学んで職場を改善したいが……
- いろんな会社が資格を発行していてどれがいいのか良く分からない
- 受講料が高額で二の足を踏んでいる
- 取り急ぎ書籍を購入したが「実際に学んだほうがよい」と書かれていた
- 安価に確実に学べる方法、オススメの団体などがあれば教えてほしい
コミュニケーション講座選びのポイント
講座には、数千円のものから、数十万円のものまでありますので、何がいいのか迷われると思います。講座選びのポイントをまとめました。
資格の有効性を検証する
1つ目のポイントは、資格の有効性を検証しましょう。
「せっかく勉強するなら、資格も欲しい」と思われるのは当然のことです。しかし、近年はさまざまな団体がさまざまな資格を付与しており、資格の有効性に疑問がなくはありません。
たとえば、1日受講するだけで取れるコミュニケーション能力の資格に、どれだけの有効性があるでしょうか。現在はインターネットを検索すれば、それがどのような資格なのかも分かります。
もし、資格で迷われているなら、次の問いの答えを考えてみてください。もし、困ることがなければ、それほど資格にこだわらなくてもいいかもしれません。
- この資格がなかったら、何に困るだろう?
「本当に手に入れたいものは何か?」を明確にする
2つ目のポイントは、「本当に手に入れたいものは何か?」を明確にすることです。
「コミュニケーション能力を身につける」「資格を取る」というのは、何かしらの目的を達成するための手段です。その背景には、「チームをまとめたい」「起業したい」など、本来の目的があるでしょう。
コミュニケーション講座に参加することによってどうなれるのかを考えてみると、講座に参加する意味が明確になり、つい、二の足を踏んでしまう思考の枠を超えて、「よし!学ぼう」という気持ちが固まるかもしれません。
そこで、この問いの答えを考えてみてください。
- コミュニケーション講座を受けたら、何が手に入るだろう?
- コミュニケーション能力が手に入ったら、どうなれるだろう?
- それが手に入ったとしたら、私の未来はどうなるだろう?
実践的かどうかを検証する
3つ目のポイントは、「実践的かどうか」を検証することです。
なぜなら、コミュニケーション能力を上げるためには、知識よりも実践的なトレーニング(実際に体験すること)が大切だからです。
たとえば、話を聞く効果を最大化する2つの傾聴技法と6つのポイントにもあるように、傾聴のスキルの基本はとてもシンプルです。しかし、説明しただけでできる方はまずいません。講座の中には、通信講座もあるようですが、「頭では分かっているが、やってみるとできない」というのが、コミュニケーションスキルの特徴です。
実践的なトレーニングができるかを検証してください。
講師に実績をチェックする
4つ目のポイントは、「講師の実績」をチェックすることです。
どんなに優れた知識も、それを現場でどのように生かしたのかが、結果を出せたのかが講師の力量です。
実績を判断するためには、講師のプロフィールを確認したり、講師が執筆している情報をチェックすれば分かります。書籍の出版実績等も参考になります。
団体・講師を選ぶ際のポイント
団体や講師を選ぶ際は、事前に情報収集を行い、信頼できる方を選びましょう。
メールマガジン、ブログ、ホームページの記事を読んでみる
多くの団体が、メールマガジンを発行しています。メールマガジンを読めば、団体や講師の雰囲気や人柄が分かります。「この先生なら信頼できそう」という方から学ぶのが一番です。
無料体験講座に参加してみる
無料で体験講座を開催している団体もあります。会場や講師の雰囲気を感じとることができますし、不明点を直接質問することもできます。積極的に参加しましょう。
良心的な団体は、納得した上で受講していただきたいので、無理に講座に誘ったりはしませんから安心してください。逆に、もし、無理に誘ってくるような団体があれば、顧客の利益よりも自分たちの利益を考えています。避けたほうがいいでしょう。
他のサービスを受けてみる
コミュニケーション講座を開催している団体の中には、講師がプロのコーチやカウンセラーである場合が多いです。コーチングやカウンセリングを受けることによって、講師の関わり方や、「この講座を受けることで、将来、自分がどうなれるのか?」をイメージできるでしょう。
まとめ
コミュニケーション講座を選ぶ、団体や講師を決めるポイントについてまとめてみました。
誰もが、「安価で確実な方法」を知りたいと思うでしょう。しかし、安価だからダメ、高価だからいいというものではありませんし、何が確実かも人によってことなります。一方、コミュニケーションのトレーニングでは、知識よりも体験することが非常に大切です。
貴重な時間とお金をかけて学ぶコミュニケーション講座です。ぜひ、十分納得したうえで、有意義な講座を選んでください。なお、直感で、「なんとなくいいな」と思ったのも、貴重な情報です。
投稿者プロフィール
- 1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。
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