経営者にこそ「悩みを相談できる人」が必要な理由

 

もしあなたが経営者なら、「誰かにこの思いを聞いて欲しい」と思ったことはありませんか? たとえば……

  • 事業が思うように進まないとき
  • 売り上げがあがらずに困っているとき
  • 幹部や社員に想いが伝わらないとき

このような場合、イライラ、モヤモヤして、頭をかきむしりたくなりますね、頭の中では「何かをやらなきゃ」と分かっている。けれども何から手をつけたらいいのか分からない……という状態になります。

経営者は立場的に「分かってくれる人」が少ない。だから、本音が言えない。その結果、一人で抱え続けるしかありません。

不安な状態が続くと、感情が揺れ動き、気持ち的にも不安定になってきます。夜、寝付くためにお酒を飲んで寝ても、夜中に目が覚めてしまう……寝たくても寝られないあの苦しさと言ったらありません。

筆者にも経験があるので、その気持ちがとてもよく分かります。

悩みを抱えているときに大切な「相談できる人の存在」

このようなシーンでありがたいのは「話を聞いてくれる人の存在」です。

税理士や会計士などの専門的なアドバイスもいいのですが、そのまえに、こころの状態が安定することが大切です。なぜなら、どんなに「やるべきこと」が分かっていても、こころの状態が安定していないと焦ってばかりで、なかなか頭の中が整理できませんし、行動にもつながりません。こころの状態が安定してこそ、次の行動ができるようになるのです。

話を聞いてもらうだけで、気持ちを分かってくれる人がいるだけで気持ちが軽くなりますし、頭の中が整理できます。

頭の中が整理できると、「もう少しがんばってみよう」と思えます。 気持ちに変化が起きると、行動できるようになります。行動が変われば、結果も少しずつ変わります。

経営者の「相談相手の選び方」

あの心細さは、経験したことがないと分からないのではないかと思います。相談相手を選ぶなら「同じ立場の経営者」がいいでしょう。どんなにうまくいっているように見える経営者でも、その裏では、さまざまな経験をしています。

また、人はとかく、アドバイスをしたがるものです。経営者は自分で事業を起こすタイプであるがゆえに、自分の話をしたがる人もいます。頭の中を整理するためには、言葉にして話すことがとても大切です。相談相手を選ぶなら、「穏やかな人」「話を聞いてくれそうな人」がいいでしょう。

責任ある立場だからこそ

経営者は、社員やその家族の生活を背負っています。そして、あなた自身の家族も。

責任ある立場だからこそ、これからも前を見てがんばって欲しい。その山を乗り越えたとき、すごく大きな力になって、新しい未来が開けているはずです。

投稿者プロフィール

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

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