トライアングルコミュニケーションモデルの技術的背景

TCMの技術的背景についてご紹介します。TCMは、コーチングやカウンセリング、NLPなどで使われる問いかけのスキルの1つ「チャンクアップ・チャンクダウン」がベースになっています。コミュニケーションスキルに限らず、広くビジネス分野でも活用されている考え方です。

チャンクアップとは

「木を見て森をみない」という言葉があります。これは、何かしらの問題を抱えて行き詰っている時は、目の前にある課題にのみ目が向き、視野が狭くなってしまうことのたとえとして知られています。

このような場合は、「そもそも、それはなぜ必要だったのか」「何のためにそれがあったのか」など、1つ上の視点から見ることによって視野が広がり、問題が解決することに役立ちます。つまり、「木を見るのもいいけれど、森も見てみようよ」という考え方です。

このように、目の付け所を部分から全体に変えることよって、問題の解決策を考えることを「チャンクアップ」と言います。

チャンクダウンとは

チャンクダウンとは、チャンクアップの逆です。つまり、問題を複数のかたまり分解し、より具体的にしていく考え方です。細かく分解してみることで、原因となる要素が明確になります。

チャンクアップとチャンクダウンの例

たとえば、「コミュニケーションスキルを身に付けたい」という方がいるとします。

「コミュニケーションスキルを身に付ける」をチャンクダウンすると、コミュニケーションスキルを「信頼関係の築き方」「話の聞き方」「問いかけ方」「リードの仕方」などに分解することができます。さらに、それを細かく分解していくこともできます。このように、要素を分解していくことで、「コミュニケーションスキルとは何か」「コミュニケーションスキルの中で必要なものは何か」が明確になってきます。さらに、「いつまでに身に付けるのか?」{どこで身に付けるか?}「どのように身に付けるのか」などを考えることによって、具体的にしていくことができます。

「コミュニケーションスキルを身に付ける」をチャンクアップすると、「チームとまとめたい」「スタッフを動かしたい」などとなり、さらにそれをチャンクアップすると、「チーム一丸となり成果を出したい」「無理なく自発的に動いて欲しい」などとなり、さらにチャンクアップすると、「一人ひとりが自立し、楽しく働ける職場をつくる」というような、コミュニケーションスキルを身に付ける本来の目的が見えてきます。目的が明確になると、「そうか、そのためにコミュニケーション力を身に付けたいのか」という、動機づけにつながります。

チャンクアップ・ダウンがベースのTCM

チャンクアップ・ダウンを身に付けると、多くの問題の原因や、その本質を見出すことができます。しかし、今までは「チャート化する」という概念がなかったため、使いこなすのが難しいスキルでした。

TCMはこのチャンクアップ・ダウンの技法をチャート化することで、誰もが簡単に高度なコミュニケーションスキルを使えるようにしました。

チャート化することによって、

  • 考えていることが「見える化」することができる
  • 一枚の紙の上で表現することで、網羅的に考えられるようになり、全体を俯瞰できる
  • 次に何を考えたらいいのか、問いかけたらいいのかが一目瞭然になる
  • コーチングやカウンセリングで会話の流れを作りやすくなる
  • 矢印を伸ばしていくだけで、自然とその先のことを考えたくなる
  • 本当に大切なもの(軸)が見えやすくなる
  • 物事を具体的にイメージしやすくなる

このようなメリットがあります。

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著者

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

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