選ぶ基準と要素とは?「自分にあったコーチの選び方」を考えてみた

コーチングは、理想を実現するために、あるいは、問題を解決するために、「本当は何をしたいのか」「本当はどうありたいのか」といった理想を改めて明確にし、「今」と「理想」のギャップを埋めるために「何が必要なのか」を一緒に考えながら、行動を支援するパートナーシップです。

「パートナー」というぐらいですから、コーチングで最も大切なのは「コーチとの相性」です。コーチングの成果を測る上で「コーチ選び」が最も重要だと言っても過言ではありません。

けれども、コーチを選ぼうとするとき、明確な基準や要素がないため「自分に合っているか」「安心して話せそうか」「効果はあるのか」「料金は高すぎるんじゃないか」など、悩みが多いのではないかと思います。

「コーチとの相性」を測るためには、いくつかの視点があります。そこで、コーチ選びのポイントを紹介します。あなたに合ったコーチを見つける参考にしてください。

自分に合うコーチの選び方5つの要素

コーチの雰囲気が自分と合っている。しっくりくる

コーチングは「対話」を中心に行います。現状を理想に近づけるためのポジティブなアイデアやヒントを考えるためには、リラックスできて、楽しく話せることがとても大切です。また、理想を実現するまでには、物事が思い通りにならないこともあるものです。そのときに、不安や悩みなど、本音が話せることも大切な要素です。

そのためには、会話をしていて「雰囲気が合う」「リズムが合う」「しっくりくる」「安心できる」コーチが適しています。

例えば、コーチにも「ポジティブでガンガン行くタイプ」「相手のペースに合わせてゆっくり進めるタイプ」など、さまざまなコーチがいます。会話の雰囲気やリズムが合ったほうが話しやすいものです。

コーチの言葉や価値観に共感、納得できる

「コーチとの相性」を測る一つに、コーチが発する言葉や価値観があります。「この人の考え方は共感できるな」「納得できるな」「信用できるな」というコーチを選ぶといいでしょう。

例えば、人には「前向きな人」「後ろ向きな人」「批判的な人」など、いろんなタイプの人がいます。コーチのブログやSNS、書籍などを見れば、コーチの人となり、考え方がおおよそ分かります。

筆者の場合は、物事を前向きに解決していきたいので、できるだけそのような言葉を使うことを普段から意識しています。

目指したいテーマの経験、実績がある

「コーチ」といえば、真っ先にイメージするのがスポーツのコーチです。スポーツのコーチはその世界で何かしらの結果を出していることが多く、専門性が高いです。専門的な知識や経験がある、選手が挫折しそうなポイントが分かる、それをリカバリーできる。だからこそ、コーチと言えるわけです。

ビジネスコーチも同じです。チームビルディングなら管理職の経験、プロジェクトの成功ならマネジメントの経験、ビジネスで成果を出したいならビジネスの経験など、コーチングで実現したい理想、あるいは、解決したい問題に対する経験値や専門性、実績があることは、コーチの必須条件と言っていいでしょう。

また、これは個人的な意見ですが、成功体験だけではなく、失敗体験や悩んだ体験があることも、コーチ選びの大切なポイントかなと思っています。コーチングは「まだ実現していない理想を、具現化する」ために行うものです。「まだ実現していない」ときの悩みや苦しみを知っているコーチのほうが、細やかなフォローをしてくれるでしょう。

コーチング料金に納得感がある

コーチングの料金はコーチによってさまざまです。数千円の人もいれば、数万円の人もいます。

コーチングの料金は安ければいいというものでもなく、高ければいいというわけでもありません。あまり安すぎると「効果があるのかな?」と不安になります。だからといって、生活費を削ってまでコーチングに費用をかけるのも問題があります。

物事を成すためには、相応の投資が必要なことも事実だと思います。また、相応の時間が掛かるのもまた、事実です。無理をして継続できないのなら意味がありません。継続性も踏まえつつ「なるほど、こういう考え方でこの料金なのだな。それなら、納得できるな」のような、納得感があるのが理想です。

しごとのみらいのコーチング料金の考え方は、コーチング料金の相場は?も合わせてご覧ください。

資格がある

コーチングは資格がなくてもできますが、傾聴力や質問力などのコミュニケーション能力があったほうが断然スムーズです。トレーニングを積んだ証である資格も、コーチ選びの参考になるでしょう。資格については、「人の話を聞く仕事」をしたい人必見!必要な資格とスキルとは?も併せてご覧ください。

ただし、資格だけではうまくコーチングができないのも事実です。経験のない理論や知識よりも、実務経験のほうが大切です。

これらの要素を確認するために

価値観、実績、料金、資格は、ホームページや案内を見れば分かることも多いでしょう。では、コーチの雰囲気が合っているかは、どのように判断すればよいのでしょうか。

もっともよいのは、実際に体験してみることです。

コーチングは継続して関わることが多いため、判断に迷います。それだけに、多くのコーチが無料体験を行っています。コーチの雰囲気があなたに合っているかは、実際に試してみるとよいでしょう。

投稿者プロフィール

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

メールマガジン

MAIL MAGAZINE

メールマガジンをお読みになりませんか?

コミュニケーションやチームづくり、自分との関わり方、これからの働き方など、「楽しくはたらく」ヒントをお送りしています。