トライアングルコミュニケーションモデルと他のモデルの比較

TCMの面白さの1つは、三角形を意識してチャートを描くことにあります。

三角形は、形そのものに

  • 上は、「大切なもの」
  • 下は、「それを支えるもの」

という意味があります。

組織図の階層構造

最も分かりやすいのが組織図です。社長が一番上にいて、その後に、部長、係長、社員・・・というように、社長を中心に、それを支えるスタッフが階層状に広がっています。

マズローの欲求段階説

このような三角形の階層を意識して説明しているモデルは、他にもいくつかあります。

自己実現の理論として有名なマズローの五段階欲求説

人の欲求を

1.自己実現の欲求
2.承認の欲求
3.所属と愛の欲求
4.安全の欲求
5.生理的欲求

という階層モデルをを三角形を使って説明しています。

NLPのニューロロジカル・レベル

また、NLPの開発者の1人、ロバート・ディルツが考案した、人の意識構造を表すニューロロジカル・レベルも

1.自己認識(アイデンティティー)、
2.信念・価値観、
3.能力、
4.行動、
5.環境

という階層モデルをを三角形を使って説明しています。

下位レベルから環境・ 行動・ 能力・ 信念・価値観・自己認識それぞれのレベルで、「悩みや問題に対して自分がどんな関係にあるのか」をそれぞれの意識レベルに沿った質問をすることで、内面を探り、多くの要素・現象・リソースを発見し、解決策を見出しやすくなります。

また、上位レベルにおける意識変化は下位レベルに良い変化影響を与えます。特に 自己認識レベルで物事を捉えることは、より深い気付きと多くの選択肢が生まれます。

※ロバート・ディルツのニューロロジカル・レベルでは、さらにその上位概念に「スピリチュアル」というものがありますが、ここでは省略しています。

三角形の不思議な力

これらすべてに共通して言えるのは、三角形に

  • 上は、「大切なもの」
  • 下は、「それを支えるもの」

という意味があることです。

TCMはこの、「三角形が持つ意味」に注目しています。真ん中に考えたいことや、抱えている課題を描いて、

  • 上は、「目的や意味」
  • 下は、「具体的な内容」

を書き出していきます

三角形をイメージしながら上に矢印を描き、「それによって何が得られるのか?」と階層を1つずつ上がるように考えることで、自然に自分が大切にしていることを考えることができ、物事の目的や意味、信念や価値観、自己認識(アイデンティティ)に触れさせてくれます。

また、三角形をイメージしながら下に線を描いて、まるで、山の裾野を広げるように、「いつ?」「どこで?」「誰と?」「何を?」「どのように?」などの観点で考えを広げていくと、自然と思考が発散し、アイデアが具体的になり、タスクレベルまで落ちていきます。

このように、三角形を意識してチャートを書くと

  • 上に伸ばした線:「目的や意味を明確にする」
  • 下に伸ばした線:「アイデアを具体的にする」

ということを「意識しなくても自然に考えられる」という効果があります。

目的や意味が分かると「そうか、そのためにこれをするんだよね」と納得感が生まれるため、自然と行動したくなるのがTCMの特徴です。

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著者

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

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