飲みニケーションで職場のコミュニケーションはよくなる?

 

「飲みニケーション」の必要性

「職場のコミュニケーション」といえば、よく話題にあがるのが「飲みニケーション」。

飲みニケーションには賛否両論の声がありますが、どのような声が挙がっているのでしょうか。インターネット上の声を集めてみました。

  • お酒が入ると普段できない話ができるからいいのでは?
  • アルコールが苦手だから本当は行きたくない
  • 苦手な上司と飲むなんて拷問に近い上にお金まで払うなんて……
  • 会社の飲み会ってほとんど強制でしょ?なんで残業代出ないの?
  • 普段話さない人と話せるから意外といい

飲みニケーションで職場のコミュニケーションはよくなる?

筆者は以前、管理職のファシリテーション研修をやっていました。「職場のコミュニケーションが足りない場合、どうすればいいか?」というテーマで話し合うと、決まって出てくるのが「飲みニケーションの回数を増やす」でした。

では、実際のところはどうなのでしょうか。

冒頭にも賛否両論の意見があったように、飲みニケーションにはいいところとそうでもないところがあるので、一概にいい/悪いと決めるのは早々かと思いますが、飲みニケーションと職場のコミュニケーションの関係を一言でまとめれば……

今の関係性がよければよりよくなるし、悪ければよくはならないと考えています。なぜなら、アルコールは良くも悪くも、今の関係性をを増幅させるからです。それはまるで、拡声器のよう。

たとえば、これらの関係性にお酒が入ると……

  • 普段から仲のよい人とは、楽しく盛り上がります。なぜなら、アルコールは会話をはずませる潤滑油になるからです。
  • 普段話す機会が少なかったり、関係が薄い人とは、話すきっかけになります。なぜなら、アルコールは「これを機会に話してみようかな」という着火剤になるからです。
  • 普段から苦手な人とは、一緒に飲んで楽しくありません。なぜなら、アルコールは感情に油を注ぐガソリンになるからです。

実際、筆者はお酒が好きですが、仲のよい仲間とのお酒は楽しいですが、苦手な人(たとえば、上から目線な人や酔うと面倒くさい人)のお酒は、いくらお酒が好きでも楽しくありません(当たり前といえば当たり前ですが)。

つまり、アルコールの力を借りたからといって、悪いものが良くなるわけではないのです。

職場のコミュニケーションをよくするために

職場のコミュニケーションをよくしないのなら、アルコールの力を借りる前に、普段の会話が大切だと思います。

もちろん、最初はぎこちなさや緊張感、声のかけづらさや、向き合うことへの面倒くささを感じることもあるでしょう。筆者にも経験があるので、そのお気持ち、とてもよく分かります。

けれども、いろんな会話を重ね、分かり合うことで、よりよい関係性を作れるのでしょう。

よりよい関係性が少しでも見えてきたら、そのときは飲みニケーションの力を借りてはどうでしょうか?なぜならアルコールは、今の関係性をを増幅させてくれるからです。

コミュニケーションがよくなって、働きやすい職場になるといいですね。

投稿者プロフィール

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

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