自分戦略

経営者・ビジネスパーソンのためのメンタルマネジメント

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こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。

あるグローバル企業の経営者Iさんと、定期的にコーチングをしています。

Iさんより、「嫌な感情をマネジメントする方法を教えてほしい」とのリクエストがありました。

なんでも、Iさんによれば、同業他社の経営者とミーティングする機会が月に1回ほどあり、その中に、苦手な経営者がいると言います。そのため、そのミーティングがあるときはいつも憂鬱になり、頭が回らなくなってしまうのだそうです。

経営者に限らず、このような状態はビジネスパーソンなら誰もが経験すると思います。そこで、この記事では、ビジネスパーソンのメンタルマネジメントについて触れたいと思います。

参考にしていただけたらうれしいです。

メンタルマネジメントの大前提

まず、メンタルマネジメントの大前提についてお話します。大切なのは、とにかく、「自分を」いい状態に保つことです。

気に入らない環境や人があるとき、それらを変えようとすることも多いものです。けれども、他人を変えるのは難しい。

でも、自分の考え方や行動なら、変えられる可能性があります。「周りがどうか」ではなく、「自分がどうか」ということですね。

感情が生じるメカニズム

次に、「感情が生じるメカニズム」について。

感情は、その扱いが非常に難しいですが、感情が生じる理由は、それほど難しくありません。メカニズムが分かると扱いやすくなるので、まずは、感情が生じるメカニズムについて考えてみましょう。

感情が生じるメカニズムについて、私は著書『感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。』で、次のように書きました。それは……

感情は「理想」と「現実」のギャップによって起こる。

大切なので、もう一度繰り返します。

感情は「理想」と「現実」のギャップによって起こる。

です。

ある状況に対し、「本来なら〇〇であるべきだ」(理想)……と私は思っている。けれども、現実はそうなっていない。だから、感情が起きるわけです。

言い方を言い換えると、「理想」がなければ感情は起きません(なお、身の危険が発生したときなど、本能的な場合は別です。詳しい話は上記の本に書きました)。

ここで言う「理想」とは、「大切なのは〇〇だ」「〇〇はこうあるべきだ」のような、それぞれの人が持っている「価値観」のことです。

ビジネスパーソンのためのメンタルマネジメント

ここからは、ネガティブな感情が生じたときの、具体的な方法について見ていきます。

ネガティブな感情が生じた際には、次のことを試みてみてください。だからといって、ネガティブな感情が一瞬で消えるわけではありません。でも、無理に抑え込もうとしたり、イライラに支配され続けるよりも、扱いやすくなるはずです。

感情を抱かせた「理想」を知る

戦略1は、「感情を抱かせた『理想』を知る」です。

前出のように、ネガティブな感情が生じる背景には、何かしらの「理想」があります。「何が、この感情を抱かせるのか(=理想)」を考え、知ることで、マネジメントがしやすくなります。

例えば、業績で負けている同業他社の社長と会わねばならないとき、「クソ!うちはあの会社より負けている。悔しい!」「業績がいいからといって偉そうにしやがって!」のような感情がわくことがあります。

この感情の背景には、「No.1でいたい」「業績に関係なく、真摯でありたい」といった「理想」があるはずです。

このように、感情の背景にある「理想」を、肯定的な表現で確認することで、「そうだよな、大切なことはこういうことだよな」のように、意識が肯定的な面に向けることができると、ネガティブな感情をマネジメントしやすくなります。

感情を抱かせた理想が「本当にそうあるべきなのか」を考える

肯定的な理想は、私たちの原動力でもありますが、強すぎる理想は、感情的にならなくてもよいところで、私たちを感情的にさせます。

例えば、「業界でNo.1になりたい」は、とてもすばらしい理想ですが、その思いが強すぎると、そうではない状況でネガティブな感情が生まれます。また、このような理想は、「部下はもっとやれるはずだ」「あいつらは本気になっていない」というような思考を生み、部下に無理強いをさせる恐れもあります。

そこで、「なぜ、No.1になることが大切なのか」を考えてみます。「そんなの、ビジネスをするならNo.1になるのが一番いいに決まっているじゃないか」と思うかもしれませんが、それでもあえて、「なぜ、No.1になることが大切なのか」を深堀してみます。

「No.1になれば、利益が上がる」「利益が上がれば、社員に還元できる」「社員に還元できれば幸せになれる」……などの答えになるかもしれません。

すると、「利益を社員に還元できると、幸せになれるのだろうか?」「幸せはお金だけなのか?」といった、新たな考えが生まれるかもしれません。

「理想」が変わると、感情も変化します。改めて、「本当にそうあるべきなのか」を考えてみてください。

感情を抱かせた理想の「背景」を考える

感情コントロールには、ここまでする必要はないかもしれませんが、せっかくなら、その理想を抱くようになった「背景」を考えるのもいい方法です。

例えば、「業界でNo.1になりたい」という理想について、なぜ、そのような理想を抱くようになったのでしょうか。

「グローバルのトップが言うから」みたいなものもあるかもしれません。あるいは、子供時代から、親御さんに「何でも1番にならないとダメよ」なんて、言われてきたのかもしれません。

私たちの価値観は、これまで、触れてきた、体験してきた情報によってできています。価値観ができた「背景」を考えてみると、「まぁ、理想は確かにそうだけど、大切なのはそれだけじゃないな」のような気づきが、生まれる場合もあります。

相手の「理想」(=価値観)を考えてみる

また、私たちの感情や行動は、「理想」(=価値観)が決めているように、相手の行動の背景には、相手の価値観があります。

そこで、「何が、あの人に、あのような言動を取らせるのだろう?」のように、相手の価値観を考えてみます。

だからといって、相手のことがすぐに分かるわけではありませんが、「あの人が、あのような理想(=価値観)を抱くようになった背景は何だろう?」「ひょっとしたら、あの人も結構大変な思いをしているのかもしれないな」「本当は大変なのに、大きく見せようと粋がっているだけかもしれない」のようなところに意識が向くと、「まぁ、それならば仕方がないか」と思えることもあります。

気持ちを整えるために

このように、メンタルマネジメントでは、感情の背景にある「理想」を考えるのがとても有効ですが、理屈うんぬんはとりあえず置いておいて、「今、ここ」にある感情を整えたいことも多いものです。そこで、いくつかの方法を提案します。

感情を抱いることに許可を出す

一般的に、ネガティブな感情はあまり気持ちがいいものではありません。そのため、「考えないようにしよう」のように、感情を封じ込めて処理することも多いものです。

けれども、「考えないようにしよう」とすればするほど、考えてしまいます(詳しくは本題と離れるので割愛しますが、脳には「〇〇しないようにしよう」と思うと、「〇〇する」ことに意識が向く特徴があります)。

そこで、「ネガティブな感情は、自分の意思とは関係なく自然に抱くもので、仕方がないものだ」と、感情を抱いていることに許可を出してみましょう。

感情を「拒否する」姿勢から、「容認する」姿勢に変えることで、幾分か、気持ちは楽になります。

相手から意識的に離れる

自分をいい状態に保つために、「相手から意識的に離れる」というのも、いい戦略です。

誰かに話す

嫌な気分でいることを第三者に話すのも、気分が変わりますよね。

たとえば、冒頭のIさんは、次のように言っています。

「経営者の立場でありながら、弱音や情けないことを言っても受け止めてもらえる相手がいることは、大変幸せだと思っています。」

以前書いた、なぜ社長はクラブに通うのかも参考になると思います。飲みすぎには注意ですが(笑)。

気持ちを書き出す

話し相手がいなければ、気持ちをノートに書き出すのもいい方法です。

詳しくは、以前書いたただ、たたくだけ――エンジニアにオススメな”打鍵”瞑想法を読んでみてください。

集中できることをする

嫌なことから意識を離すには、何か、意識を集中できることをやるのもいい方法です。なぜなら、人の意識は、同時に複数のことを考えられないからです。

おいしいものを食べ、よく動き、よく寝る

他にも、気分を切り替える方法はいろいろあるとは思いますが、最後は、おいしいものを食べて、ランニングなどをして体を動かして、あたたかいお風呂にゆっくり入って、寝る……これに尽きるのかもしれませんね。

もちろん、感情的になっているときは、すぐに寝付けないことのほうが多いし、夜中に目が覚めることもありますが、感情を整えるためには、体から整えていくことも、大切だと思います。

経営者が楽しくはたらけば、会社も元気になる

以上、経営者のためのメンタルマネジメントについてお話しました。

経営者は、会社のトップとして、社員を引っ張っていく存在です。とはいえ、経営者も一人の人間ですから、時には泣き言も言いたくなるし、感情的にもなりますよね。でも、なかなか本音を見せられないので、つい、強がったり、弱みを見せないようにしたりすることもあるものです。

でも、経営者が気分よく、楽しく働くからこそ、会社も元気になっていくんだと思います。経営者のみなさんには、楽しく働いてほしいと思います。

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