コーチング料金の相場は?

コーチングは、「こうなりたい」という目標や、「この状況をなんとかしたい」という課題に対して、「話すこと」によって頭の中を整理し、課題の解決策を考える対話です(参考:コーチングとは何か―ポジティブな思考を生み出すシンプルな構造)。

コーチングを受けるにあたり、気になる1つが料金です。どのぐらいの料金が適正なのか、それだけの価値があるのか、分かりづらいのが実情です。

そこで、コーチング料金の相場と、自分に合ったコーチング料金の見つけ方についてまとめました。

なお、筆者はコーチングを受けた/行った両方の経験があります。「コーチングの適正料金はこのぐらいだ」と明示するのは難しいですが、「こんな基準で考えてみたらどうか」という視点なら、ご提示できます。

コーチング料金の相場

インターネットで「コーチング 料金」というキーワードで検索してみると、さまざまなコーチが、さまざまな料金を提示しています。安いところは1時間2千円ほどから、高いところで5万円ほど、エグゼクティブを対象にしたビジネスコーチングなら、10万円近い金額を提示しているところもあります。

ざっくり平均すると、1時間1万円~1万5千円といったところでしょうか。

まずは、「コーチング料金は幅があるものだ」ということを知っておくといいでしょう。

安すぎても高すぎてもよくないコーチング料金

コーチング料金は安すぎても、高すぎてもよくありません。なぜならお金は、「その課題に取り組む本気度」や「エネルギー量」と言えるからです。

たとえば、「よし、毎日日記を書こう!」と決めて、新しく日記帳を買うことになったとき、100円ショップで買った日記帳と、値段はそこそこしたけれど、とても気に入った日記帳とでは、「日記を書く」という目的は同じでも「書こう」という気持ちに違いが生まれるものです。

だからといって、高すぎるのも問題があります。たとえば、月々のお小遣いが3万円なのに、1回3万円のコーチングは無理をしすぎでしょう。「友達とおいしいものを食べる」「本を読む」「ご家族と大切な時間を過ごす」など、毎日をごきげんに過ごすために使うお金も大切です。

コーチング料金は「コーチの力量を知るバロメーター」

また、コーチング料金は、「コーチの力量を知るバロメーター」とみることもできます。

経験が浅いとき、なかなか自信が持てないので、料金を安めに設定するコーチが多いようです。一方、経験を積むと自信がついて「このぐらいの価値は提供できる」と思えるようになり、料金も自然とそうなります。

「自分に適したコーチング料金」を見つける

では、「自分に適したコーチング料金」はいくらぐらいが妥当なのでしょうか。

筆者の意見では、「自分が何に、どれぐらいのお金を使うか」を一つの基準にしてみるのがよいと考えています。

なぜなら、お金と交換しているのは、物やサービスに見えて、実は、「それに対して注いでいるエネルギー」だからです。

また、コーチングとは、自分に対する投資です。他の事柄に使うお金とコーチングの料金を比較することで、「目標実現や課題解決に対する自分の本気度」や「自分に投資する金額がどのくらいなら適切か」を知る手がかりになります。

たとえば……

  • 1回お酒を飲みにいくと4~5千円程度
  • 美容院で髪の毛をカットすると4千円、パーマをかけると8千円~1万円程度

飲みに行ったり、美容にかけるお金には躊躇(ちゅうちょ)がないのに、同程度の料金のコーチングには躊躇してしまう場合、「自分のために使うエネルギーは、それら以下」ということを意味しています。

このように、他に使うお金を考えてみると、自分に対する投資がどのぐらいが適正かを知る手がかりになるでしょう。

しごとのみらいのコーチング料金の考え方

ちなみに、しごとのみらいのコーチング料金は、「プロ」と呼ばれる人がサービスを提供するときに受け取る料金と比べて、妥当性を考えました。

たとえば、弁護士の相談料は、いくつかのサイトを調べた結果、10000円程度のようです。そこで、しごとのみらいでは1時間11000円(税込)としています。

まとめ

コーチング料金の相場と、自分に合ったコーチング料金の見つけ方についてみてきました。

お金は、「自分が何を大切にしているのか」を如実に表します。だからこそ、単に「他と比べて安いから」のような価値基準で決める前に、まずは、あなたの中で、「どのぐらいの金額なら、自分への投資に値するか」を考えてみるといいでしょう。

投稿者プロフィール

竹内義晴
竹内義晴NPO法人しごとのみらい理事長
1971年生まれ。新潟県妙高市出身。自動車会社勤務、プログラマーを経て、現在はNPO法人しごとのみらいを運営しながら、東京のIT企業サイボウズ株式会社でも働く複業家。「複業」「多拠点労働」「テレワーク」を実践している。専門は「コミュニケーション」と「チームワーク」。ITと人の心理に詳しいという異色の経歴を持つ。しごとのみらいでは「もっと『楽しく!』しごとをしよう」をテーマに、職場の人間関係やストレスを改善し、企業の生産性と労働者の幸福感を高めるための企業研修や講演、個人相談を行っている。サイボウズではチームワークあふれる会社を創るためのメソッド開発を行うほか、企業広報やブランディングに携わっている。趣味は仕事とドライブ。

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